脳梗塞患者の在宅看護におけるサービスとメリット・デメリット
《 目 次 》
近年、在宅看護を選択する方が増えています。
在宅看護は、脳梗塞による障害を抱えながら自宅で療養する方に、医師や看護師などが訪問して療養のサポートを行うことです。
このブログでは、在宅看護で受けられるサービス内容やメリットデメリット、リハビリ内容などをご紹介します。
在宅看護とは
在宅看護とは自宅で療養する方への看護で、訪問看護ステーションや医療機関の訪問看護師が患者の自宅に訪問して看護を行うことです。
医師や看護師、ホームヘルパー、理学療法士、作業療法士などが在宅看護をサポートします。
在宅看護で受けられるサービス内容
患者の状態によって受けられる看護内容は異なりますが、代表的な内容は以下の通りです。
- 医療処置
- 点滴、投薬、たんの吸引、酸素療法の管理、経管栄養の管理、床ずれの処置など
- 状態観察
- 血圧や体温、脈拍、呼吸、全身状態の確認など
- 日常生活支援
- 食事の介助、口腔ケア、入浴の介助など
- リハビリテーション
- 失った機能の回復・維持・低下予防、残存機能の維持など
- 日常生活におけるアドバイス
- 自宅内で注意が必要な場所についてのアドバイス、福祉用品の利用についてのアドバイスなど
- ご家族への支援
- 看護の知識や技術的なアドバイス、精神的なサポートなど
在宅看護でも介護保険や医療保険を利用できる
在宅看護は、公的保険制度である介護保険または医療保険が利用できます。
年齢や病気、要介護度などによって利用できる回数や時間数の制限が異なっています。
40歳未満の方は介護保険の対象年齢に達していないため、介護保険を利用することはできませんが、医師が在宅看護を必要だと認めた方は医療保険を利用できます。
在宅看護のメリットとデメリット
在宅看護には多くのメリットがありますがデメリットもあります。
メリットとデメリットをよく知ってから、在宅看護を受けるか決断しましょう。
在宅看護のメリット
まずは在宅看護のメリットをみていきましょう。
生活の質が向上する
病院での入院生活は、例え個室だったとしても食事時間、入浴時間、消灯時間などなにかと制約があり自由に行動することは難しいです。
しかし、自宅で療養することになれば、サポートが必要なときがありますが好きな時間に好きなことをすることができるため、生活の質は向上します。
ストレスが少なくなり精神的に安定する
入院生活はさまざまな行動が制限されてしまうため、思った通りに行動できずにストレスを溜めてしまうことも少なくありません。
行動の制限だけでなく、他の人の目を気にして生活しなければいけないため、本当の意味でリラックスできる方は少ないでしょう。
在宅看護を選択すれば、安心できる自宅で過ごすことができるため、ストレスを感じることが少なく精神的に安定する方が多いはずです。
通院の負担が減る
入院する場合、家族は面会時間に合わせて1日のスケジュールを組まなければいけません。
通院する場合は患者の負担が大きいですし、付き添いが必要な場合は家族の負担も大きくなります。
しかし、在宅看護なら自宅に医師や看護師が来てくれるため、通院の負担は軽減されます。
在宅看護のデメリット
在宅看護には、上記のようなメリットがある一方でデメリットもあります。
家族の負担が大きい
在宅看護で最も大きなデメリットは、家族の負担が大きいことでしょう。
このため患者が在宅看護を希望しても、家族が同意が得られずに実現できなかったという方も少なくありません。
在宅看護は、自宅に医師や看護師が来て看護をしてくれますが、運動機能に障害がある場合は日常生活を送るためのサポートは基本的に家族が行うことになります。
食事や入浴、トイレなど基本的なことにもサポートが必要な場合は、家族の方の負担はかなり大きくなってしまいます。
介護保険などを利用することで負担を軽減することは可能ですが、それでも家族の負担が大きいことに違いはありません。
そのため、在宅看護を選択するためには、家族の理解とサポート体制の構築がポイントとなります。
常に医師がいない環境
在宅看護は、入院のように医師や看護師がいつでもみてくれる環境ではありません。
退院時に容態が安定していても急に容態が変化することがあるため、万が一のときの対応に不安を感じている方は少なくないでしょう。
十分な治療が受けられない
医療機器の発達によって以前よりは自宅で受けられる治療は増えましたが、それでも病院で受けられる全ての検査や治療を受けられるわけではありません。
現状では、精密検査や手術などの高度な治療は病院で受ける必要があります。
在宅でのリハビリテーション
在宅でのリハビリテーションは、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などの専門家が自宅に来て、必要な訓練やアドバイスをしてくれます。
リハビリの内容は、全身状態の確認、身体機能の回復や維持・低下予防の訓練、基本動作訓練、日常生活動作訓練などです。
また在宅看護を受けながら、外来リハビリを選択をすることもできます。
リハビリ専門施設に通院すれば、自宅でのリハビリに比べて専門的なリハビリを受けられるようになります。
当院では、再生医療で脳卒中や脊髄損傷などによって損傷を受けた脳細胞や神経を再生しやすい下地作りをすることで、リハビリにより大きな機能改善が期待できるようになる再生医療リハビリを行っています。
まとめ
在宅看護についてご紹介してきました。
今後益々在宅看護は身近なものになってくるでしょう。
在宅看護のメリットやデメリットをよく理解して、ご自身やご家族ともに納得できる選択をしてください。
脳卒中・脊髄損傷、再生医療に関するご質問・お問い合わせは、
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ニューロテックメディカル代表
《 Dr.貴宝院 永稔 》
大阪医科大学卒業
私たちは『神経障害は治るを当たり前にする』をビジョンとし、ニューロテック®(再生医療×リハビリ)の研究開発に取り組んできました。
リハビリテーション専門医として17年以上に渡り、脳卒中・脊髄損傷・骨関節疾患に対する専門的なリハビリテーションを提供し、また兵庫県尼崎市の「はくほう会セントラル病院」ではニューロテック外来・入院を設置し、先進リハビリテーションを提供する体制を築きました。
このブログでは、後遺症でお困りの方、脳卒中・脊髄損傷についてもっと知りたい方へ情報提供していきたいと思っています。
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